文庫版『邪魅の雫』
江戸川、大磯で発見された毒殺死体。二つの事件に繋がりはないのか。小松川署に勤務する青木は、独自の調査を始めた。一方、元刑事の益田は、榎木津礼二郎と毒殺事件の被害者との関係を、榎木津の従兄弟・今出川から知らされる。警察の調査が難航する中、ついにあの男が立ちあがる。百鬼夜行シリーズ第九段。 (裏表紙より)
先週、読み終わりました。とても読みにくい物語でした。どこが読みにくいかというと、話がわかりにくい、出てくる人がこんがらがる、という点。解決編に行ってやっと話がわかるようになりました。
それで気がついたのだが、この「読みにくさ」というのが演出されたものである、ということ。事件の全貌がわからない。それぞれの場所にいる登場人物からの目線で語られるため話を鳥瞰できない、しかもそれぞれの事件の関連がわからないのだ。
京極夏彦はやはり天才だ。
京極 夏彦著(大極宮)
2009年23冊目
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